なかよしくっく保育園食育コラムNo.10 2009年1月号

もてなす心
伊藤知子

お母さんの分も持って帰ってあげたい。

月に1回のクッキングも、回を重ねるごとに作業を覚え、材料の名前を覚え、料理の手順を覚え、と子ども達の成長がよく分かります。

そんな中で、冒頭のような嬉しい言葉を聞くことができました。

平成17年に制定された食育基本法では、心身の成長及び人格の形成に大きな影響を及ぼすものであるので、子どもたちに食育が必要であるとうたっています。

食育とは、栄養面や安全性に関する知識を身につけることだけが目的ではなく、豊かな人間性をはぐくむためにも重要なものなのです。

では豊かな人間性、とは何なのでしょうか。いろいろな定義があると思うのですが、私は次のように考えています。『自分が作った料理を、自分以外の誰かに食べてもらいたいと思う。

食べてもらって喜んでもらうことが自分自身の喜びでもあると感じることができる』。

ややもすれば健康にいい食べ物、生活習慣病にならない食べ物、頭を良くする(!)食べ物、安全な食べ物などが脚光を浴びています。

しかし、食べ物は単なる栄養素のかたまり、もしくは薬効成分ではありません。

私達の生活に喜びを与えるものでもあるはずです。

料理をする、食べる、食べてもらう、そのような中で他者を思いやる、

他者の喜びに思いをはせることができるようになっていって欲しいと思います。

また、他者の思いやりを感じ取り、感謝できるようになって欲しいと思います。

ここのおそろしい調査の結果があります。

いくつになっても「お客様」として「してもらう」ことが当たり前となり、主催者となって「もてなす」ことに強い抵抗を示す人が多くなってきているそうです(岩村暢子著「普通の家族がいちばん怖い」新潮社)。

でも、「もてなす」ことはそれほど犠牲的精神を要求され、苦痛なことでしょうか。クッキングをしながら、お母さんが喜ぶ姿を想像する子どもに「もてなす」心の原点があるように感じます。

著者紹介:大阪国際大学人間科学部人間健康科学科准教授


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