なかよしくっく保育園食育コラムNo.4 2008年7月号

食糧価格の高騰、その裏では食品が捨てられている
伊藤知子

世界的な食糧価格高騰が続いています。

オーストラリアの干ばつなどの問題、中国やインドなどにおける需要拡大、バイオエタノールの需要拡大、投機マネーが穀物市場に流入していることなど様々な問題が重なってなどにより、価格高騰が引き起こされ、食糧危機が叫ばれています。この食糧価格高騰は確実に家計を直撃しているはず。

しかし、食品を盛大に食べ残し、捨てているのも事実なのです。

外食産業、スーパーマーケット、家庭の食品関連ゴミは1年間で約1900万トン。

これは世界一多いとされています。特に外食産業、ホテルの宴会などの食べ残しの廃棄が多いそうです。

また、食の安心のために賞味期限が短縮される傾向にあり、これも食品の廃棄によるロスを増やしてしまっています。

1家庭あたり、1年間に4万円弱の食品を捨てているそうです。日本の食生活指針には『調理や保存を上手にして無駄や廃棄を少なく』という項目があります。

私の知る限り、このようなことを食生活指針として掲げている国は日本以外にありません。

食べ物になる植物を育てて、その実りを食べる経験を重ねることで、食品を作ってくれた人、調理してくれた人に思いをはせることができます。

一つ一つ大切に作られた食品を捨ててしまう心の痛みもわかってくることでしょう。

今の食生活が将来にわたって持続されるためにも、食べ物を大切にする機運が高まることが期待されます。

食生活指針には、『買いすぎ、作りすぎに注意して、食べ残しのない適量を心がけましょう』、『賞味期限や消費期限を考えて利用しましょう』、『定期的に冷蔵庫の中身や家庭内の食材を点検し、献立を工夫して食べましょう』と書かれています。

ぜひ、お子さんと一緒に食生活を点検してみてください。

著者紹介:大阪国際大学人間科学部人間健康科学科准教授


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